軒下の箱

やっているネトゲとか、何か書いたものとかをつらつらと。 不定期更新で行く予定

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「刃と魔法の使い方」の序章です。
ここらは前書きってことにしておいてください。

注意点

・これはフィクションです。登場人物や登場団体は存在しません。
・これはフィクションです。そのため、一部過激な表現が含まれている可能性があります。
・確かにこれはファンタジーですが、王道を求めている人にとっては合わないかもしれません。
・誤字脱字、文章改訂は随時行う予定です。


数日後に改訂予定……上げるものがないのでとりあえず上げるだけです。







『だから、あんたは……』

俺は夢を見ている。
そう自覚できるのは、目の前で起こっている光景が胸糞悪い過去のことだからだ。

『ふざけるな!』

目の前で忘れもしない光景が繰り広げられる。
だからこの寸劇の結末はわかる。
そう、俺はこいつらと言い争い、そのまま……。






目が、覚めた。
体を起こして頭を軽く振る。

「あー、くそっ!」

悪態をつきながら体を起こす。
ついでに乱暴に自身にかけられた毛布を投げ捨て、立ち上がる。
……ミシェルに聞かれたらまた規律がどうこう言われるのだろう。
だが、ここは俺の部屋だ。
文句を言う奴なんて誰もいない。

「こら、物を乱暴に使ってはいけないと言ったでしょう?」

思い浮かんだ反論を堪えて、声のした方へと顔を向けると質素な服装の少女が目に入る。
職業、シスター。名前、ミシェル・ムルメルカ。
『子供達』の姉にして、お目付け役。
これだけならば清楚なイメージだけだが、俺に対しては違う。

「で、その言葉とともに拳を撃ってくるのはどういう了見だ?」
「言ってもわからないならこれしかないでしょ?」

目の前には俺の右手。
そこに納まっているのはミシェルの拳。
振り向いた直後に放たれたものを意識せずに受け止めたらしい。
ありがとう、俺の右手。
そして悲しいかな、俺はこんなことを反射的にできるほどにこいつに殴られてるというのか。

「俺にだっていろいろ事情があんだよ。それとな? シスターが暴力振るってんじゃねえ。服装だけとはいえシスターなんだからニコニコ笑ってりゃいいんだよ。少なくとも俺が生まれたとこじゃそんなイメージだったぜ?」
「……その発言はこの国に居るシスター全員を敵に回すのと一緒だと思うよ?」
「そうか。まあ別にいい。どうせお前しか聞いてねえしな」

欠伸をしながら適当に言葉を返す。
ふと、ドアを見ればなぜかドアが外れていた。
なるほど、入ってこれた理由はわかったが今度はなぜあんな有様になったのかが気になる。

「で、だ。そろそろあのドアの有様を説明してほしいんだが?」

見事に倒れているドアを指さしつつ尋ねる。
ベッドと箪笥しかない部屋で盗るものが何もないとはいえども、プライバシーというものがある。
それさえも守られない場所を部屋と呼んでいいのだろうか?
いや、呼んではいけない。

「……」
「何故視線を逸らすか……ん?」

何故か視線を彷徨わせながら沈黙するミシェルにため息をついた時に気が付いてしまった。
よくドアを見てみると、こちら側に倒れているのがわかる。
つまり、外側からの衝撃を受けたということ。
さらにドアには拳型のへこみがある。

「……手前、まさか手前自前の凶器でこのドアに突きなんてかましやがったんじゃねえだろうな?」
「えーと、ほら、ウェルトがちゃんと起きないから……」

気まずげに眼をそらしたミシェル。
その顔色は明らかに先ほどよりも悪い。
だからこそ俺は睨みながらさらに追撃をかける。

「俺が自然に起きた時点で起床時間三十分前には起きれているみたいだが?」
「え、えーと……ごめんなさい!」
「あ、こら! 逃げるな! これをどうにかしてから行きやがれっ!」

慌ただしく出て行ったミシェルを見送り、ため息をつく。
朝から体力の三割を持って行かれた気分だ。
実際持っていかれているのかもしれない。

「ちっ……まあ、あんな夢を見た後だから助かった部分もあるか」

呟きながら箪笥の前で着替える。
動きやすさを重視し、ところどころに収納スペースを確保した布製の作業着。
それをきちんと着込んでから、枕の下にある短剣を腰に佩く。
ここで生活をすること約半年。
最初はおっかなびっくりで扱っていた刃物も重さと扱いに慣れてしまった。
そう、俺がこの生活を始めて半年。
俺が殺されてから、半年。

「……ちっ、せっかく気分が紛れたってのに」

呟いて、暗鬱としたものを吐き出すように溜息を深々と付く。
こんな姿を見られるわけにはいかない。
いつもの俺、いつものウェルトに見られるような顔でなければ。

「おし、行くか」

顔を叩いて気合いを入れ、ドアを跨いで廊下に出る。
離れと教会本堂を繋ぐ通路は壁がなく、屋根があるだけ。
そのため、朝は冷たい風が眠気を根こそぎ奪い去っていくのでありがたい。

「さぁて。今日も一日頑張るとするか」

数ヶ月前には絶対に口にしなかったであろう言葉。
それは朝の風に紛れて消えた、気がした。

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狩咲 佐倉

Author:狩咲 佐倉
ネトゲとかいろいろやってます。

このブログの更新頻度は確実に遅くなる、だろう。




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